この前の記事で、雇い主をディスっていたけど、悪い人ではありません。
基本的にはとてもいい人です。
社会的地位や財力がある分、かなり鷹揚で心に余裕があるのでしょう。

21日は休日だったが、雇い主の都合で出勤となりました。
ここ数日、気温が10℃を超え、だるくてボンヤリとした目覚めに、雨が降るよと天気予報。
だから、ずる休みの理由を必死で考えたのに、何も思いつかない。

仕方がないので出勤。
午後1時に事務所に着いたら、目覚ましのコーヒーを淹れ、仕事の指示を受ける。
「春ですね。だるいですね。眠いですね。」
「昨日の空の色は変だったわね。PM2.5のせいかしら。咳が出て困ったわ。」
「やっぱり春なんですねぇ~」
「ああ、うちの子の性格なんだけど~~」
「ダンナがねえ・・・。小姑がねぇ・・・」
と、雑談交わしながらお菓子をすすめられる。

「こんなことしてちゃダメですね。仕事しなくちゃ。」と言えば
「いいのよ、これくらい。」と、雇い主。

驚き!でしょ? なんのための休日出勤。
こんなでもお給料くれちゃうんだから。

散々無駄話をしてようやくPCの前に座り作業開始。

と、雇い主のお子さんから電話。
このお子さんが、事務所のPC環境を整えたらしいのだが、
ネットワークの環境と操作について・・・って、私にゃ良く分かんないんだけど…
雇い主はもっと分からなくて話にならないらしい。

そりゃ仕方ないよ。仕事が忙しくてそんなの覚える暇なんぞないから。

仕事に戻ろうとしたら、また雇い主の雑談が始まり、仕事が進まない。
ようやく仕事に手を付けた所にお子さんがやって来た。

そして、PCの話。
それから、「ちょっとすみません。」と、私の席でPC操作。
それから、それから、PCの設定について、ネットワークについて、
スキャナについて、スマホについて、タブレットはどうたらで…

まあこの時代、仕事をするのに大事なことなんだけどね・・・
しかし、私の仕事は全くもって進まない。

お子さんが帰ったのは4時過ぎだったような…

ようやく取り組んだ仕事は、簡単な集計であっという間に終わってしまった。

すると、雇い主が言った。
「今日はこれで帰りましょう。あ、ちゃんとお給料は出しますから。」
て・・・・・30分くらいしか働いていないんだけど・・・

……………………

いつもより1時間も早く会社を後にした。
外は小雨。

時間帯のせいか地下鉄は混んでいた。
連結部の金属のバーを握りしめてボンヤリとくらいトンネルの壁を見つめていた。
ふと気がついたときには、いつも降りる駅で、扉が閉まるところだった。

フゥー。仕方がない。次の駅から歩いて帰ろう。

地下鉄の改札を抜けたら、そこは見知らぬ世界だった。
ど、どの出口が正解なのか分からない・・・
地図の前で現在地を確認して、あっちだ!と歩きだし、あっ、違う!と逆戻り。
5分くらい地図とにらめっこをして、
ようやく歩きだした私を見つめている、駅員の視線がたまらなかったわ。トホホ

地上は雨。おまけに風まで出てきていた。

信号機の住所表示を確認して、間違いなく自宅に向かっていることを確信する。

と、ホカ弁屋の看板が目についた。
『チキン南蛮』ののぼりに引かれて思わず店に入ってしまった。
人生初体験のホカ弁屋。

「チキン南蛮ください。」「ごはんは要りますか?」「はい、お願いします。」「500円です。」
と、目に留まったパック入りの唐揚げの写真。
「あ、唐揚げもお願いします。」「ひとつですか?」「はい、ひとつです。」

「770円になります。」と、言われた気がした。
千円札を出して、小銭入れをガシャガシャかき回して70円を出したつもりだった。
それなのに「500円のお返しです。」って言われて、アレ?と思いつつ弁当を受け取った。

外に出て考えた。私、1270円出したのかしら?
小銭をガシャガシャ探したのは覚えているけど、記憶が・・・

さてさて、帰り道。悩んだわ。
私、200円をネコババしようとしてるの?
それは、人生の汚点だわ。
戻って確認しようか。
いやいや、それはそれで恥ずかしいわとか。
レジの子、後で叱られないかしらとか。
家に帰ったら電話で確認しようかとか。

暗い中、雨の中、傘差して、風に弁当ブラブラされながら、
家に着くまでえらく悩んでしまったわ。

で、だ。
家に帰って袋からチキン南蛮とご飯と唐揚げのパックを取り出したら
唐揚げがパックに1個だけコロンと・・・
唐揚げひとつって、こういうことなのね。
知らなかったわ、弁当屋のルール?
(゚∀゚)アヒャヒャ

冷めてしまったチキン南蛮とご飯はまずかった。
唐揚げは旨かった。


春分の日。
嗚呼、私は何と充実した休日を過ごしたのだろう!

とは、言えない。('▽'*)ニパッ♪



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