喧嘩は嫌い。人の言い争う姿を見ているのが苦手な私。

まあ、友達の親子げんかなんて、いつものことで、後はけろりと日常に戻るけど
それでも、ほぼ怒鳴りあいって、私にはきっついわー。

かつては束縛する母と、甘えて反抗する娘の対立だったけど
時を経て、その内容は変化してきた。

情と常識の諍いが、自分勝手な感情と非常識が合体した戦い的な?

それは、今でもそれぞれが主張する正論と矛盾がまぜこぜなのだけど
時を経るに従って、ある種の欲があからさまにむき出しでかなり醜い。
私は、この激しく、真剣な言い争いに、まだなじむことができずにいる。

「でもね、こちるさん。」「だけどね、こちるさん。」

さあさあ、どっちの味方だ。こちるさん。

へえぇぇ。。。こちるはいないと思って下され。
冷静を装いつつ、ビビりまくっている私。

それで、あるときこの親子、私の変化に気づいたらしい。

盛大に口げんかをしている最中、
「もうやめよう。」と、母親が言いだした。
「ほら、こちるさんが帰ってしまうよ。」
「ほんとだ。」と、娘。

今までの喧嘩が嘘のようにクスクス笑いあう母と娘。

どうやら私は、喧嘩が佳境に入ると意図せずに
「さて、帰ろっと。」と言ってそそくさと帰っていたらしい。

おい! 喧嘩しながら私を観察して遊ぶんじゃないよ!

ええ、ええ、私は平和主義者ですから。
醜い争いには耐えられないんですよー。

で、休戦にはいる。


先日は娘が根回しの電話をしてきた。
どう聞いても母親が悪い。
「お母さんは、こちるさんの言うことは聞くから…」

ああ、その言葉、お母さんバージョンでも聞いているわ。
「娘は、こちるさんの言うことは(なぜか)素直に聞くから。」

そうですか、お二人とも私の言うことには耳を傾けてくれるのですか。

とりあえず「機会があったら話してみるね。」などと言ってはみても
それが親子げんかの予告のようで、私はかなり及び腰。

そして、やがて幕は上がり、激しい口論の最中、
私が笑いながら、抱きかかえた犬を床に置いて、「さて、と、帰るかな」で、幕は下りる。

いや、ちょっと。
それで済むなら、最初から喧嘩なんぞしないで欲しいのだが。



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