他社に転職した営業さんが会社に来た。

やっぱ、かんばしくないご様子。

だがなー、救いの手をさしのべる気には全くならない。

彼の転職先が我が社にした失礼が半端なくってねぇ。
それを分かった上でそちらに転職したなら、
彼もそれなりの覚悟があるものだと思ってたけど、
覚悟以上のことが起きているらしい。

だから逃げろと言ったのに…

でも、なのか、なので、なのか分からんが、助けたりはしない。
ついでに言うなら、彼も相当にアホだからね。

……………

仕事は事務と営業と工場で完全に分離していた。
社長は基本的に性善説なお人で、それぞれの仕事にあまり干渉しなかった。
それがいけなかったのだとは思うのですがね。

仕事の窓口がこんがらからないように、会社のメアドは一つだけ。
顧客は基本的に企業ばかり。

ある日そこに個人からのメールが届いた。
「○月○日、お礼がてらお支払いにうかがいます。」

当日の昼休み、そのお客さんは手土産を持って来たらしい。
私は昼食で外出したので、お会いしてないので、らしいとしておく。

午後から営業さんが菓子を配ってくれた。
「お客さんからの頂き物です。」
が。
ん?
支払いはどうなった?

入金伝票が見あたらないのですが?
てか、調べてみたら、売上伝票もあがってないのだが…

あら、忙しくって伝票忘れちゃってる?
しばらく様子を見ましょうか?

でも、伝票は切られることなく、入金もされることなく時は過ぎた。

もしや社長には話していて、社長がわざと入金処理をしていないのか?
などと疑って、社長にそれとなく話してみたら、「なに、それ?」な反応。

あら、ま。営業さん『ポッケナイナイ』しちゃったみたい。

彼がお菓子を配らなければ、お客が来たことさえ知らなかったのにね。
経理の私があのメールを見ていなければバレなかったのにね。

社長が「ほっとけ」と、
寛大なご様子なので私達は何も気づいていない。(ことになってる)

「伝票あがってないけどねぇ~、
受注してるし、台帳にも記入してるし、工場にも指示書があるしねぇ~」
「横領ってやつですかねぇ~」
「見てないところで、他にもやってたんだろうねぇ~」
「だろうねぇ~」
「メール、消せば良かったのにねぇ~」

伝票ないからねぇ、当然入金もないんだねぇ。。。
納得だわ。(゚∀゚)アヒャヒャ

……………

痩せてだぶついたスーツに少しむくんだ顔。
覇気のない声。

例え彼が病んだとしても、私達は手をさしのべたりしない。

それが彼のやったこと。選んだ道なんだから。



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