兄が結婚したとき、私はたいそう驚いた。
そして思った。
「こいつ、すんごく普通の人だったんだ…」

親を見て育った仲間だと思っていたが、どうやら違っていたらしい。

………………

うちの家族は決して仲が悪いわけではない。
どちらかというと仲良しだと思う。

親兄弟は自分に最も近い他人。
愛もあれば情もある。
ただ、交流が淡泊なだけ。

家族を人として嫌いな訳ではない。
ただ、面倒臭いから会いたいとは思わないだけだ。

………………

休みの日、一人で暮らすには広すぎる部屋で
仕事を辞めたらどうしようかと考える。

まだまだ働かなくては食べていけないのは確かだけど
失業保険をもらえる間は、少しだけあくせくせずに済む。

なのに、広い部屋の中で、することもなく過ごすって辛いかもと思い始めている。
使えるお金もないままに、壁に向かって黙って暮らすって、結構な地獄かも。
働く勘がおとろえ、お金を稼げなくなったらどうしよう。

Excelに必要経費を書き出して、年金だけじゃ暮らせないわと溜息をつく。
悠長にしてたら、すぐにどん詰まりはやってくる。

貧乏なのに貧乏性とはこれ如何に?
貧乏慣れしたゆえの貧乏くさい苦悩でしょうか。

………………

私の人生、まだ選択肢は残っているのだろうか。

でね、思いついたの。
結婚ていうのも手じゃないか。って。
結婚相談所に登録でもしようかしら。
還暦くらいだと爺さん達にモテモテなんだってさ。
と、知り合いが教えてくれた。

後妻業とかってのも悪くないかも・・・
いえ、殺したりはいたしませぬ。
じっと待つつもりです。

とは、悪い冗談です。
ごめんなさい。
結婚したことはないけれど、何故か結婚だけはこりごりな気分です。

………………

いつも行くスーパーで、買ったものを袋に詰め込むのは一番端っこの台。
そこにはいつもパート募集の紙が貼ってあって、
それが、なんとなく私に安心感を与えてくれる。

ちょっとしたお守り。



にほんブログ村