ゴールデンウィーク直前、姿を消した猫は生きていた。

5月の中旬、ベランダに現れたその姿は、とてもやつれて小さくなっていた。

そうですか。。。あなたは母になったのですか・・・?


でも、タヌコの時のようにセンサーチャイムを設置はしない。
あなたは野良として生きて下さいね。
運良く顔を合わせた時だけあなたにエサをあげましょう。

母さん猫は賢くて、そのことをすぐに理解したらしい。
いつの間にか、私が会社から帰るのを階段の上で待つようになっていた。

小さな体で、それはそれは、たくさんエサを食べる。
満足するまでベランダから離れはしない。

7月中旬、朝カーテンを開けると、外に出るためのサンダルがぶっちらかっていた。
ナニゴト?

階段の上には、子猫。ベランダには母さん猫が眠っていた。
子猫さん。サンダル遊びはそんなに楽しかったですか?
そして・・・ここは安全なのですか。

その日、私はネットで捕獲器を検索しまくった。
私にできることがあるとしたら、それは、捕獲して保健所に届けること。
そして、保健所から保護センターに命をつないでもらうこと。

でも、あれから子猫の姿を見ることはなくなった。
そうね。この場所にたどり着くまでには危険が多すぎるものね。
何件ものベランダを通り抜けるのも、別ネコから身を隠す場所もないことにも
きっと母さん猫は気がついたのでしょうね。

それに、冬になったらここへの通路は閉ざされる。
そうしたら、あなた達は一気に餓えに苦しむことになる。

………………

母ネコさん。ごめんなさい。

私はこれ以上、あなたにエサをあげられない。
ここはあなたにも子ネコにもにも安全なエサ場にはなり得ない。
暖かい今のうちに、あなた達は自分のエサ場を確保して下さい。

雪が降る前に、冬が来る前に。

タヌコのようにならないために。
生き延びるために。




にほんブログ村