さすがに3月。
お日様が高くなり、積もった雪はどんどん沈んでいく。
太陽と雪のつばぜり合いは、後1ヶ月もせずに決着するはずだ。

………………

ヌコのために開けた縁の下への雪穴は
最近まで、別の猫たちの通路となっていた。

一時期ベランダは、どろんこの足跡だらけになった。
ああ。。。なんてこった。
と、毎日こっそりベランダを水洗いしている。

大きさや形、何種類かのものがあり、何匹かの猫を確認した。
この足跡はヒトネコくん。
この足跡はヌコのとおちゃん。(推測)
この足跡はトラがらのおっさん。

雄猫たちの足跡は、大きくたくましい。
そんな中に小さな足跡がくっきりと・・・
ダレ?

程なくその姿を確認することができた。

それは小柄な黒猫のものだった。
去年の夏に2度ほどお会いしたことがある。
私と目が合った瞬間、矢のように逃げ去った姿は、ヌコよりはるかに小さくて
まるで子猫のように見えていたが、相変わらず小さいままで、かなり痩せていた。

それでも、あの大雪を乗り切ることができたのか…
それなのにヌコは何故来ない。

そんなある日、昼休みに新たな足跡を見つけた。
これは、この特徴的な足跡はヌコさん?
もしかして生きているの?

数日後の昼にも同じような足跡を見つけて、私は狂喜乱舞した。

が、もしヌコが来たのなら、エサが無くてガッカリしたことだろう。
そう思うとたまらない気持ちになって、その夜からわずかなエサを置くことにした。

が、あれ以来その足跡を見ることはできていない。
そうだよね。あの子は臆病な性格だもの…
例え生きていても、他の猫が出入りしていては近づけないだろう。

最近、ベランダの足跡はチビ猫のものがほとんど。
帰宅すると私は、ヌコのエサをほんの少し外に出す。
ヌコが運良く、誰にもかち合わずにここに来られたら、
一口だけでもエサを食べさせてやりたい。そう思って。

しかし、それを食べて居るのは小さな黒猫。
でも、この子ならヌコを追い払ったりはしないだろう。

もう少し雪がとけて、どこでも自由に歩けるようになったら、
ヌコはここに来るのかしら?

毎日ベランダの足跡を確認しながらその日が来るのを待っている。
チビ猫でさえ生き抜いたんだ。
ヌコさんだって・・・


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