1年9ヶ月ぶりに会った父と母はとても歳を取っていた。

ああ、、、二人とも小さくなっちゃて・・・


父に差し出す季節はずれのお土産。
発熱素材のチャンチャンコ。

ホームセンターで買った安物だけど、なかなかの優れもの。
私はこれと同じ物で2シーズンを暖かく過ごした。

父はいたくお気に召したらしく、起きている間はそれをずっと着ていた。

相変わらず、こちるの差し出す物に間違いはない。と根拠もないのに信じているご様子。
だからそれなりにプレッシャー感じてるんですが。
フーッ。


年寄りは体温の調節がうまくできないらしい。
父や母もご多分に漏れず寒がりになっていた。

一日中点けられたストーブのせいで、私は大量の汗をかいているのに、両親は全く平気でいる。
ばかりか、父はチャンチャンコを着て喜んでいるのだ。
良かった。と、思うと同時に切ない気分になった。


母へのお土産は、駄菓子。
卵アレルギーの母が安心して食べられる物はあまりない。
その上、好き嫌いが激しく、しっかり吟味しなくては食べてもらえない。

ゼリー、ゼリービーンズ、きなこねじり、ビスコetc

前日に兄たちが来ていたので、高級系のお菓子は避けて、今回は駄菓子シリーズで済ませてしまった。
まあ、街に出るのが面倒で無精をしたのが本当のところなのだけど。
これはナイショw

あまり甘い物は体に良くないのは分かっているが、母の食べられる量はほんの少し。
ヌコとどっこいか少ないくらい。


後は市販の佃煮。
手作りの筑前煮と豚の角煮。

書き出してみると、猛烈にしょぼいお土産だった気がするw


父は1日のほとんどを寝て過ごし、母も結構な時間眠っていた。

フム。
眠ることができる年寄りは長生きだというが、目の前で実証されている気がする。
そして私もよく眠る。きっと飽きるくらい生き続けることだろう。

二人とも高齢を通り過ぎ、超高齢。

「体中痛いよ。でも、もう、仕方ない。慣れた。」と、居直り
「まだ、生きていたいような、いたくないような…」
そんな話に返す言葉もない。

「死ぬまで生きるより仕方ないわなぁ~」
呑気に応えてみせるしか私にはできない。

年老いるという未知の世界。
両親の年齢まで生きなければ、今の父母の気持ちを理解できないのだろう。


無邪気にチャンチャンコを着る父。
少し酸っぱいぜりーが美味しいと頬ばる母。

何も見た目に合わせて心の瑞々しさまで枯らす必要はないよね。
ちゃんと後を着いて行くからさ、あんまり気張らずに生きていこうよ。

別れの時が、それ程遠くはないのは家族みんなが知っている。


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