お月様にあいたくて

闇夜の砂漠で月を待つ。 それが日常。 たまには、こっそりひっそり毒でも吐こうか。

お役御免

先週から、ビル掃除のバイトがなくなってしまった。
もう収入の一部として生活の予定を立てていたのに・・・トホホ

話は急だった。連休明け。
社「こちるくん、もう掃除はしなくていいよ。」
私「えっ? 次の人が決まったのですか?」
社「いや、まだだけど、いつまでも甘えちゃ悪いから・・・」

うーん。急転直下なお話しね。
4月の段階では、『次が決まるまでの間、たのむな。』と言われていたのですが…

「こちるくんも、せっかく時間ができたのなら何かやったら?」
「そうですねぇ、手芸教室にでも通おうと思ってるんです。」
などという呑気な会話をしていたのは、ビル掃除の給金のあてがあればこそ。

アハハ。
収入の当てが外れて、趣味なんて贅沢できなくなっちゃいました。

で、掃除の引き継ぎはどなた?
奥様かお嬢様がなさるらしいとな?

奥様にお越しいただいて掃除の仕方を説明することにした。
話をしている途中
奥「あなた(社長)、ビル清掃(業者・年4回)の回数も減らしたら。」
社「それはしない。」
奥「もったいないじゃない。」

ああ、そうか。奥様は節約がしたいんだ。
だから私に払うバイト代がもったいなくなったんだ。

廊下はこうで、階段はああで、他はどうで・・・
そして、メインのトイレ掃除のとき、奥様がおっしゃった。
「あなたぁ(社長です)よく見といてよ。」
?????????

どうやら奥様はご自分が掃除をする気がないらしい(笑
女子トイレだってあるんだけど、サニタリーの片付けどうすんの?
夜陰に乗じてなら、社長がしたら良いだけのこと・・・か?

ああ、お嬢様もいるから大丈夫かしら?
でもお嬢様、以前社長が「トイレを汚したから掃除しといて。」と言ったのを
ガン無視なさったので、私がゴシゴシさせていただいたのだけどね。
今度はお仕事としてゴシゴシなさるのかしらね?

女子トイレって、なかなかのカオスだったりしするんだけど・・・

…………………

奥様は何度も何度もおっしゃいました。
「こちるさんに悪いから」「悪いから」

思いやり風の言葉は便利よね、
『お前に払う金がもったいない』それを上手に置き換えていらっしゃる。

掃除用具の説明をしていて、「これは使わないわ」ってものがあって
窓の隙間や窓や窓枠まで掃除する気がないらしいことが見て取れた。
自分たちでするなら、そんな所まで綺麗にする気はないらしい。

週に3回の掃除と経理を見て、月額2万はもったいないと思われる程度のものでしたか?

まあ、そのような訳で私は、お役御免=切り捨て御免と相成りました。

なんか、くやしいのよね。
仕方ないけどね。


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半年ぶりに…

ゴールデンウィークが終わった。

パートに行くようになってからすっかり夜更かしが常態化して
なかなか普通の時間に寝付けない。
閉じた瞼がピクピクとうずいて、眠りにつくことを拒否し続けるのだ。

まあ10連休だし、昼寝すれば大丈夫ってことでモゾモゾとベッドから起きあがり
録りだめてあったドラマなんかをボーッと見ている内に夜が明ける。
「ああ、この時間に寝てしまったら、ゴミ出しの時間には夢の中だわ。」
 ※我が家のゴミステーションは夜中のゴミ出しは禁止。
なんて思ったりして、庭の草むしりを始めたのは午前4時半。
7時にゴミを出したら睡魔が訪れ昼まで爆睡。

そんなことをくり返していたら、5日目には完全な昼夜逆転となってしまった。
最初のうちこそ「引きこもりの学生かよっ!」などと、一人でツッコミ入れて笑っていたけど
さすがにねぇ。いつまでもはねえ・・・還暦過ぎてみっともないわねぇ。

眠剤飲んで強制的に寝ようとするも、何故か全く眠れない7日目の夜。
考えてみれば外出したのは近所のスーパーへ1度きり。
あまりにも運動不足で、体が休養することを拒否するのも当然だわ。

運動がてらスーパーへの道を遠回りした9日目の夜。
友達の家の前を通り過ぎようとしたとき、犬と共に飼い主が外に出てきた。

「久しぶり~、元気だった?」って、今年はじめてのご挨拶をしつつ
半年ぶりに見る犬の背中がまあるくなっていることを悲しいと思った。

何故か犬をいじめていた飼い主の娘さんが、年老いた犬に執着するようになってから
私はラブとの散歩をしなくなっていた。

おやつは無添加のものじゃなきゃダメ!
って、15歳にもなった老犬に今更なことを言いはじめたり
少しの体調不良に大騒ぎして、病院に駆け込まれても、
今まで世話せずにきたから、当たり前のことさえ分からないくせにと思ってしまう。

ならば、汚れたペットシートぐらい交換してやれよ。
ブラッシングしてやれよ。
水の皿を空っぽで放置するなよ。

でも、私に所有権はないのよ、いざというとき手出しはできない。

それでもラブは私のことを覚えていて、立ち上がって散歩をおねだりする。
「うんうん。忘れないでくれてありがとね。」

久しぶりに散歩をしながら、友達とこの半年のことを話しまくった。
膝の回復具合とか、パートのこととか。

友達はラブの様子を話し、娘の話をし、自分の話をした。
「私、○○ガンになった。」
「こちるさんに電話したかったけど、できなかった。」って。
・・・・・・・。

「薬は? 治療は? 手術は?」
「うん。今は経過観察中で定期的に大学病院に行ってるところ。」
「そっか、よかった。」

……………………

友達と知り合ったのは、前の犬がきっかけだった。

あれから20年の歳月が流れて、2匹目のラブも今はすっかりおばあちゃんだ。

当然よね。私たちも歳をとるはずよね。
これからは、自分がどうなっても仕方がない歳よね。

そんなことを言い合いながら、私たちはそれぞれに覚悟を決める。

それは、慰めではなく、受け入れざるを得ない現実としての話だ。




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働くのだ

去年の今ごろ、私は働かずに老後を過ごすことを夢見ていた。

仕事が嫌いというより、人が嫌い。
人付き合いを考えると、水だけしか飲めなくてもこの部屋から出たくなかった。

失業保険と退職金と厚生年金で65歳までしのげたら、
後は貯金を切り崩しつつ年金暮らしをするつもりだった。

なのにねぇ~、現実は失業保険を受給しつつパートに出てしまっている。

…………………

長く働く気なんかなかった。
前の取引先から声をかけられてパートに出てはみたけれど。
嫌になったら即撤退のつもりだった。

だからこの冬、通勤時間の長さにウンザリして、膝の痛みがとれなくて
雇い主には次の人を探してもらうようにお願いをした。
「この仕事は信用が大事な仕事で、誰でもって訳にはいかないのよ。」
と、言ってはいたが…

多分、雇い主の中ではそれで話に決着がついていたのだろう。
あるいは、そのことをすっかり忘れてしまったのか?

1ヶ月も経たぬころ「夏になったら、冷蔵庫で炭酸冷やしましょうね。」って…
ついつい私も「そうですね。」って…

アレ?
どうやら私は、夏になってもここで働いているってことらしい。

…………………

雇い主はとても優しくて、とてもおしゃべり。
そして、ものすごーく忙しい。

雇い主が留守の間、私はコーヒーをすすりながら、黙々と仕事に精を出す。
とはいっても、雇い主がいないとき、分からないことに出くわすと、
過去の資料とにらめっこばかりで、仕事はのたりとしか進まない。

仕事をしに来てるのに、仕事ができないってのは、いやなのよ。
なんかね、自分に対して「この無駄飯食いがぁっ!」て、怒鳴りつけたくなる。
まあ、出来もしないこと、出来たふりしても仕方ないけどさ。

なので「これだけしかできてませんが…」と言うと
「いいのよ、その内慣れるわよ。」と寛大な言葉が帰って来る。

そして、大量のおやつを買ってきて「休憩しましょっ」と。

そこからは、話の洪水に私はおぼれる。
多分、もの凄いストレスを抱えているのだろう。
高音のその声が、頭の芯まで突き刺さって、耳鳴りがするほど。
「ね。仕事しましょ。全然進んでないから。」と、
話をさえぎって、ようやく私は雇い主の熱狂から解放される。

こんなだから、仕事は全く辛くない。
雇い主の話は自慢話とグチのオンパレードだが我慢はできる。

でも、本当のところやはり辞めたいと思っている。
でも、多分辞めない。

…………………

以前、思い描いた生活が不可能だとは思わないけど
それはやはり現実的ではない。

私は急にお金が惜しくなった。
自分の貯金が減ることに恐怖を感じるようになった。
健康でいつづけることにも自信がなくなった。

ならば、今は働くしかないんじゃね?

ということで、私はパートを継続することにした。



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春風のいたずら

風向きが変わった。
そろそろこちら方面にも春が来るらしい。

今日ついにストーブが点火しなくなった。
故障ではない。

これって、私がこのマンションに引っ越して以来の風物詩。
北風が弱まるころになると、何故かストーブのエラーが出て点火しなくなる。

最初の年には業者さんに何度も来てもらい、動作確認をしてもらった。
点火する日もあれば、しない日もありと、とても不安定でいかんともしがたく、
最終的にはメーカー修理に出してみたものの、
何故か工場?では点火して普通に燃焼して修理のしようがない。
そこで、我が家に出戻りで取り付けると何故かエラーが出る。

ついに業者さんも音を上げ、もう初夏になろうというころ新品交換とあいなった。

そして冬を無事に乗り切り、次の春が近づくころ、またしても点火不能に・・・

こりゃもうストーブのせいじゃないってことで、排気筒の交換工事をし
何時間もかけて微調整したら無事に復旧した。

と、思っていたが、次の春には同じことに・・・

ああ、このストーブは春風が吹くと、さっと身を引くいさぎの良いやつなのね。
あるいは、拗ねてそっぽを向く可愛いヤツ。
だけど、私はまだまだ一緒にいたいのに・・・

…………………

今日の午後、激しい雨と共に雹も降り、気前よく雷がとどろいた。

これは春雷ってヤツかしら?

今日の最高気温は11℃だった。(もう、昨日になったけど)
明日の気温は18℃の予報。(火曜日)
明後日は24℃。(水曜日)
その次の木曜日は22℃。
そして、金・土曜日は12℃。

もう、何を着たらいいんだか、モモヒキしまって良いのやら。(゚∀゚)アヒャヒャ

春風に弄ばれてるなって思いながら、南の風が待ち遠しい。

夏になるころ風が落ち着けば、ストーブは普通に燃えるはず。
いや、さすがに使うことはないんですけど…



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改元の日に・・・

4月だ。
年度替わりだ。
もう春も近い。はず?

どこかの地方では桜が咲いたとか、花冷えだとかいっているけど、
こちらは、今年の雪解けはやたらと早かったはずなのに、まだクロッカスさえ咲いていない。

寒いよ。
寒くて、モモヒキを履き忘れると膝が痛むよ。
モモヒキを履いたまま春になるなんて、大人になってから初めてだよ。

これが老化かというものなのか?
まあ、還暦過ぎたから、婆さんの仲間入りだわなぁ~とかって、
自分に言い訳をしてみたりする。

…………………

まだ失業保険をもらっている。

パートの仕事は、1日4時間未満。1週20時間未満までなら許される。
まあ、賃金の額によっては減額されるけど、
総合的には、失業保険のみより手取り額は多くなっている。

ネットでいっぱい勉強したのだもの。
Excelに計算式をいれて、一番有利な方法をちまちまと探したわ。

それで今、私は2本のパートを掛け持ちしている。
週3回1時間程度のビル掃除と、週4回の事務仕事。
二つをたしても大した額にはならないけれど、
雇用保険だけよりはかなりマシな生活が送れている。

などと余裕をかましていたら、ビル掃除の仕事がなくなる方向に。

「いつまでも甘えてちゃ悪いから。」というのが、先方さんの言で
すでに、業者さんに見積依頼を出していた。
私が「いや~、大丈夫ですよ。」と言っても
「大した金額でもないのに、いつまでもとは、いかないだろう。」と、
気を使ってくれてるご様子。

いやいや、その大した金額じゃない金額が、私の生活には大したモノだと
言おうとしてやめた。

このビルの持ち主は、廃業した私の勤めていた会社の社長だった人。
私は本業の傍ら、ビルの管理と経理をしていたので、
廃業後は、掃除ついでに経理ソフトの入力をおしえたり、修正したりしていたけど
確定申告も済み、そろそろ社長が独り立ちできそうになってきた。

私は用済みになりつつあるってこと。
ならば、いつまでもここに止まっているのは迷惑なことなのかも知れない。

そんなことを考えていて、「この収入がなくなった時…」という現実の生活に、
私は小さく息がつまるのを感じた。

…………………

自宅に帰り、Excelを開く。
 管理費
 修繕積立金
 電気料
 ガス代
 電話代
 水道料
 ネット代
 保険料
 新聞代
 住民税
 健康保険
 ・・・etc

今まで当然のごとく支払っていた金額が、ズシリと肩にのしかかる。

そうか。年金が満額出るまではと思っていたが、
もし満額出たとしても私の生活はカツカツ以下でしかない。

息が詰まるどころか、すでに酸欠状態に近いのだ。

掃除のバイトを失うなら、失業保険が切れる前に、新たなバイトを探さなくては。
気を抜いたなら、転がり落ちる人生が待っている。

……………………

元号が令和となったそうな。

「人々が美しく、心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味」。
また「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、
一人ひとりの日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。
そうした日本でありたい、との願いを込めた」。

なんとも、ゆかしく美しい言葉なのね。


これから、そういう国に生まれたのだと、思える人生を送りたいものだわ。




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